助成金の基礎知識Q&A

2017年9月27日

助成金の基礎知識Q&A

助成金とひとくちに言っても、その種類はとても多く、「自社で使える」ものを見つけるのは簡単ではありません。また、受給するための要件が複雑なものも多く、現在は「知っている人だけが得をする」ような状態です。
そこで今回、まずは助成金の基本を知っていただくために、助成金に関するよくあるご質問をまとめてみました。

Q1: 助成金はどんなことをすればもらえるのですか?
A1: 厚生労働省HPの「雇用関係助成金」検索表(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/kensaku_hyou/)によれば、助成金は次の8つのことをした時に受給することができます。
  • 従業員の雇用維持を図る
  • 離職する労働者の再就職支援を行う
  • 新たに労働者を雇い入れる
  • 起業する
  • 障害者等が働き続けられるよう支援する
  • 労働者の処遇や職場環境の改善を図る
  • 仕事と家庭の両立支援に取り組む
  • 労働者等の職業能力の向上を図る

最近のトレンドは、「⑥労働者の処遇や職場環境の改善を図る」のうち、特に従業員の賃金を上げる企業への助成金です。
このジャンルの助成金には、「業務改善助成金」のほか、「人事評価改善等助成金(平成29年度新設)」、「キャリアアップ助成金の賃金規定等共通化コース(平成29年度新設)」、「諸手当制度共通化コース(平成29年度新設)」などがあり、年々拡充され続けています。

なお、これらの助成金は賃金を上げる前に申請する必要があります。必ず賃金を上げる前に申請をご検討ください。

Q2: 助成金は、返済しなければいけないのですか?
A2: 返済する必要はありません。なお、書類を改ざんするなどして不正に受給したケースでは、返還命令が出る場合があります。

Q3: 助成金にはどれくらいの種類があるのですか?
A3: 一つの助成金の中に、さらに「○○コース」というように多くの種類があります。この「○○コース」を助成金の種類としてカウントすると、全部で約70種類にも上ります。

Q4: 助成金の申請はどこで行うのですか?
A4: 助成金の種類と本社所在地の都道府県によって、本社所在地管轄のハローワーク、都道府県労働局、助成金センターなど申請先は様々です。
また、申請の方法も地域によって異なります。例えば福岡県では、一部の助成金で、相談・申請時に予約が必要です。事前に電話で確認してから申請するようにしましょう。
助成金のお問い合わせ先・申請先は、以下のURLから確認できます。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/toiawase.html

Q5: 補助金との違いを教えてください
A5: 助成金と補助金の違いは以下のとおりです。

助成金と補助金の違い

Q6: 申請すれば必ず受給できるのですか?
A6: 計画申請しても助成金がもらえない代表的な場合は、以下のとおりです。
  • 支給申請書の提出日までの間に解雇等をした場合
    ※制度導入・適用計画を提出した日の前日から起算して6か月前の日から支給申請書の提出日までの間に、雇用する被保険者を解雇等事業主都合により離職させた場合、助成金は支給されません。
  • 計画申請時に申請した通りの規定を就業規則に記載しなかった場合
  • 常時10人以上で就業規則の届出義務がある事業主が、計画申請時に申請した通りの規定を就業規則に記載しても、届出をしなかった場合
  • キャリアアップ助成金正社員化コースの対象労働者が、正社員になった後6カ月間未満に退職した場合。
    ※キャリアアップ助成金正社員化コースでは、正社員になった後6カ月間、賃金を支給しなければ助成金は支給されません。

Q7: 受給したお金の使い道は制限されるのですか?
A7: 制限はありません。

Q8: 助成金はどうやって探せばいいのですか?
A8: 助成金の情報の検索は、下記のサイトがおすすめです。
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